ノートルダム・ド・パリ応援隊

We love Notre-Dame de Paris. We love French Musical.

 

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(3) エスメラルダとクロパンの火花な関係:四季版ノートルダム

エスメラルダは、ジプシーの美しい踊り子です。
原作や映画、フレンチ版など多くの作品で、彼女はジプシーの中でみんなのプリンセス的存在。

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↑シテ島のサント・シャペルにいたエスメラルダとカジモド

四季版のエスメラルダは、仲間と群れるというより、孤高のジプシー。しきたりに縛られるのが嫌いで、しっかりした考えを持ってそれを貫こうとするので、友達ができなさそうなタイプ。そして、そういう自分にちょっとジレンマも感じています。それでいて他人想いで、一生懸命。細やかにその性格が描かれているので、彼女の行動はどれも自然で説得力があります。

四季版エスメラルダの不器用な性格設定は、特にフィーバスとの関係で光ってくるんですよね。フィーバスもそりゃ守りたくなるよね、っていう感じ(^^)。

カジモドを心配して奔走するエスメラルダに、フィーバスがなぜと問うと、「誰かが心配してあげなきゃ」というエスメラルダ。
その後エスメラルダの窮地にフィーバスが手助けをした時に、今度はフィーバスが彼女に、「誰かが心配してあげなきゃ」。
・・・もう胸きゅんきゅんしちゃいますよねー♪♪



一方のクロパンはジプシーのリーダーで、泥棒王国「奇跡御殿(奇跡の庭)」を仕切っています。
脇役ながらいい働きをするヤツで、原作はじめ数々の派生作品でも、猥雑で怪しげ、だけどどこか陽気な雰囲気を作り上げる役割を大きく担っています。フレンチ版ではさらに、クロパン率いるジプシーたちを現代の移民問題とオーバーラップさせて描いていて、作品世界を重厚なものにしています。

そして、四季版ではエスメラルダとクロパンとの関係がおもしろい。
二人は、ちょっぴり犬猿の仲なのですよーー(≧∇≦)!!

どちらかというとエスメラルダのほうが枠からはみでたことをしがちなのです。稼いだ金をクロパンに支払うのを「しきたりに従うのは好きじゃない」と言って渋ったり、その辺がリーダーであるクロパンにはいろいろと気に入りません。ことあるごとに、視線の火花を散らす二人(かわいい・・・)。
だからといって互いを嫌っているというわけではないな~。相性は良くないけど認め合ってる、的な?(笑)。

彼女が窮地に陥った時には「何かしでかすと思ってたよ!」とエスメラルダに言うクロパン。
でも彼女を見捨てず助け出すクロパン(いい奴・・・)。

原作などそれ以外の作品では、この二人はとりあえず仲良しキャラだったので、四季版の関係はとーっても新鮮。エスメラルダの細かい性格描写にしてもそうですが、ストーリーの流れには直接関係ないけれど、今の私たちから見てちょっと遠い存在であるジプシーなど中世の物語世界に、親近感や現実味を加えてくれるんですよね。ああ、こういうのありそう、とか(笑)。



それと、エスメラルダの靴!最初の萌えシーンは、初めてエスメラルダが登場するダンスのシーン。
「エスメラルダが靴はいてる~~~~~(≧∇≦)」(←そこかよ)

フレンチ版のエスメラルダは裸足なんですよね。靴を履いてる姿はとても新鮮で、これも素敵♪
それで、家に帰って最初に原作でチェックしたのがコレなのですが(笑)、
「原作も靴はいてる~~~~(≧∇≦)」 (←ちゃんと記載があったことがまた嬉しい ←それまで認識せずに読んでいた)
さらにアニメ版をチェックし、
「アニメ版も裸足~~~(≧∇≦)」

・・・結局、何でもいいんじゃないのか?(笑)・・・と、自分に突っ込むくらい、靴か裸足かでテンション上がってました。

ちなみに、その靴って四季版ではヒールは太く低く(きっと舞台だから)、そして色は淡いサーモンピンク。遠目だと履いてるかどうかはっきりわかりにくくて、意識しなければ素足に見える感じです。(彼女がダンス・シーンでその靴を履いたおみ足をぱーーっと上げるのが、これまた素敵でねぇ♪)

それと、私が拝見したエスメラルダ役の岡村美南さん、ちょっと低めの豊かな声やしゃべり方が、カジモドに語りかける時とかすごく心に響く感じで素敵でした。優しくかつ孤高のエスメラルダを、とてもよく表現してらっしゃったと思います。


(2) カジモドの結婚 [←前] ◆
[次→] (4) 神父と判事は似て非なるもの


四季版「ノートルダムの鐘」感想 (2017)

(1) 関連作品の概要
(2) カジモドの結婚
(3) エスメラルダとクロパンの火花な関係
(4) 神父と判事は似て非なるもの
(5) カジモドはなぜ「反逆」したのか
(6) 弟が示すフロローの道
(7) カジモドの名前の本当の意味
(8) 陽ざしの中へ



(2) カジモドの結婚:四季版ノートルダム

私はノートルダムな人生をフレンチ・ミュージカル版からスタートしたので、それがベースになっています。

そんな私の四季版「ノートルダムの鐘」の感想、まずはラストの部分から始めたいと思います。もちろんストーリーも最後までネタばれしますので、これから初めてノートルダムを見る予定の方はこのままお帰りください。

前回紹介した通り、四季版はディズニー・アニメ版のストーリーをベースにしています。そのアニメ版のラストに関わる部分のあらすじ:
ノートルダム大聖堂の鐘つき男カジモドは、ジプシーの娘エスメラルダに恋をしますが、彼女は護衛隊隊長のフィーバスと相思相愛の仲になります。同じくエスメラルダを愛してしまう判事フロローは、自分の思いを受け入れないエスメラルダに死罪(火刑)を与えますが、カジモドに助けられて彼女は生還します。結局フロローは死亡、ラストはエスメラルダとフィーバスが結ばれ、カジモドは失恋するものの、皆が明るく明日に向かって生きていくところで物語は終わります。

原作とかなり異なるのがフィーバス(フェビュス)のキャラクターで、アニメ版&四季版は顔も性格もいい男♪
これは、エスメラルダの物語をハッピーエンドにするための変更でしょう。

原作及びそれに準じたフレンチ版: 浮気者のフェビュスにとって、エスメラルダはかりそめの相手。絞首刑と決まったエスメラルダを助けにいくこともせず、最後は婚約者と結婚します。そしてエスメラルダは失意の中、絞首台の露と消えます。カジモドはモンフォコン墓地で彼女の遺体を抱きしめて永遠の眠りにつきます。


さて四季版はというと、フィーバスがアニメ版同様すごくいい奴!登場シーンでは、原作寄りの浮気者か?と期待させてくれましたが(笑)、四季版も性格イケメンです。そりゃあエスメラルダも恋に堕ちるよね。そして、二人は相思相愛となります。

四季版のラスト:
エスメラルダは火刑場からカジモドによって助け出されますが、はかなく死亡。その後フロローは死亡。フィーバスが彼女の亡骸を抱えようとしますが、怪我をしていたためふらつき、カジモドが彼女を抱きかかえます。フィーバスはそのまま舞台脇へ姿を消し、カジモドが舞台中央に彼女の体を置きます。そしていつのまにかエスメラルダは立ち上がって舞台奥に消えていきます。

カジモドがこちらを向くと、カジモド・メークはなくなり、腰が曲がっていたのも背筋を伸ばした状態で立ち上がり、彼は穏やかにカジモドの最後を語ります。つまり、大聖堂の地下室で、カジモドとおぼしき骨がエスメラルダの亡骸を抱きしめているのが見つかった、と。


このカジモドが語るラストは、原作とほぼ同じもの。
四季版を見ていて、「原作のラスト入れてくれたんだ・・・(じーん・・・)」と一瞬感動に浸ったのですが・・・

・・・いや・・・ちょっと待って・・・あれ・・・? ・・・ちょっと待ってカジモド・・・!!

原作では、エスメラルダはフェビュスに捨てられた形です。つまり、彼女は一人ぼっちのまま死んでいきます。だからこそ、カジモドがそばに寄り添って眠るというラストは、彼女にとっても救いであろうと読者は思えるのです。一人じゃないね、よかったね、エスメラルダ・・・と。原作やフレンチ版が単なる悲劇ではない、と私が思う理由はそこにあります。

しかし四季版では、アニメ版に準じてエスメラルダとフェビュスは相思相愛のまま終わります。彼女は一人ぼっちなわけではありません。なのに原作通り、カジモドがエスメラルダを抱いた形で永遠の眠りについています。・・・他に恋人がいる女性を抱きしめて・・・。

空気を読めえええぇぇカジモドォォォォ・・・・!!!!

カジモドよ、君がエスメラルダを好きなのはわかる。しかし、君が彼女と一緒に眠ってしまったら、エスメエラルダの気持ちは!!

エスメラルダとフィーバスは明らかに恋人同士です。彼女はカジモドを最後まで「お友達」と言い、フィーバスを恋人として死んでいきます。

確かにラストで、フィーバスは怪我のためにエスメラルダの亡骸を抱きかかえられず、代わりにカジモドが彼女を抱き上げます。でもそれはフィーバスが怪我をしてるからですよね?あくまで代理ですよね?フィーバスはそのままひっそり下手にはけていきますが、だからって「死んだばかりの恋人を他の男に譲る」っていう意味じゃないですよね?もしそうだとしたら、フィーバスにグーパンチですよ!!エスメラルダだったら「フィーバス、私が好きなのはあなたなのよ!カジ、あなたのことは大好きだし、大切なお友達だけど、それとこれとは別なの。わかって」って言いそう。

ちなみに、原作のラストの章のタイトルは「カジモドの結婚」です。もちろん結婚式を挙げたという意味ではなく、四季版のようにカジモドがエスメラルダの亡骸を抱きしめて死んでいったということを、ユゴーは「結婚」と表現したのです。

・・・そう、カジモドにとって、それは彼女との結婚です。でもその「結婚」相手には・・・(--;)。

こういうことを考えていて、ふと、なぜユゴー先生がフェビュスを浮気者にしたのか、ようやくわかった気がしました。
ラストの設定から逆算すると、この「カジモドの結婚」というラストを持ってくるためには、エスメラルダは好きな人にも捨てられ一人ぼっちで死んでいくという設定でなければならないのです。そのためにフェビュスはエスメラルダを裏切る必要があり、それゆえ彼は浮気な二股男という必然性があったわけですね。つまりこの浮気男の設定は、ユゴー先生の綿密な計算によるものとも言えます。

アニメ版も、エスメラルダとフィーバスが結ばれるハッピーエンドというラストにするために、逆算してフィーバスが顔も性格もイケメンになったわけで、こちらも設定がきちんと計算されています。


ちなみに、フレンチ版のラスト曲「Danse mon Esmeralda 踊って僕のエスメラルダ」は、原作では後日譚として語られる「カジモドの結婚」部分を現在形に置きかえ、今まさにモンフォコン墓地でエスメラルダを抱きながら眠ろうとするカジモドの気持ちを描いた名曲です。


↑「Danse mon Esmeralda 踊って僕のエスメラルダ」和訳はこちら


四季版ではカジモドとエスメラルダの遺体が発見されたのは「大聖堂の地下室」となっていましたが、原作でエスメラルダの遺体が置かれていたモンフォコン墓地は、当時の処刑場&罪人の遺体置き場でした。おどろおどろしいその場所で、カジモドはどんな悲痛な思いで彼女を抱きしめて眠ったのでしょうか。モンフォコン墓地について詳しく知りたい方は、モンフォコンのレポをどうぞ。

一方四季版で嬉しかったのは、カジモド役の役者がこの後日譚部分を穏やかな表情で静かに語ったこと。
もしカジモドの魂が自分自身を振り返ることがあったら、こんな風にどこか幸せを感じさせる表情で語ってくれるのかもしれない・・・。そんな風に思える素敵な演技でした。


(1) 関連作品の概要 [←前] ◆
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四季版「ノートルダムの鐘」感想 (2017)

(1) 関連作品の概要
(2) カジモドの結婚
(3) エスメラルダとクロパンの火花な関係
(4) 神父と判事は似て非なるもの
(5) カジモドはなぜ「反逆」したのか
(6) 弟が示すフロローの道
(7) カジモドの名前の本当の意味
(8) 陽ざしの中へ




(1) 四季版「ノートルダムの鐘」:関連作品の比較概要

劇団四季の「ノートルダムの鐘」見ましたーーー!
エスメラルダがまた違った味わいがあって、素敵~~~(≧∇≦)(≧∇≦)

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・・・などなど語りたいことはたくさん!原作やフレンチ・ミュージカル版やアニメ版とも比較しながら、感想を述べたいと思います。(**ラストまでネタばれ100%です。知りたくない方はこのままお帰りください)

原作を元にした派生作品は実写映画などたくさんありますが、ここでは以下の4作品(原作+ミュージカル系作品)との比較になりますので、以下簡単に作品のおさらい。

◆ 原作 「ノートルダム・ド・パリ Notre-Dame de Paris」
フランスの大文豪ヴィクトル・ユゴー Victor Hugoの小説。1831年発表、フランス語。原題の意味は「パリのノートルダム」(ノートルダム大聖堂のこと)。この原作を元に、映画やミュージカルなど数多くの派生作品が作られました。

◆ アニメ 「ノートルダムの鐘 The Hunchback of Notre-Dame」
ディズニーによるアニメ映画。1996年公開、英語。英語版タイトルは「ノートルダムのせむし男」。作曲はアラン・メンケン Alan Menken。

◆ フレンチ・ミュージカル 「ノートルダム・ド・パリ Notre-Dame de Paris」
フランス発の舞台作品。1998年パリ初演、フランス語。作詞リュック・プラモンドン Luc Plamondon、作曲リシャール・コッシアンテ Richard Cocciante。世界10数か国で上演され、800万人以上の観客動員。日本では2013年に英語版上演。
詳しくはこちら

◆ 劇団四季版ミュージカル 「ノートルダムの鐘 The Hunchback of Notre-Dame」
ディズニー版アニメを元にした舞台作品。1999年ベルリン初演、ドイツ語。タイトルは「Der Glöckner von Notre Dame ("The Bellringer of Notre Dame")」。その後、2013年以降にアメリカのオフ・ブロードウェイにて英語版を上演。
この作品を元に劇団四季が2016年から日本語で上演。


…すでにもうややこしいですよね(^^;)。
ここではディズニー舞台版のことを「四季版」とします。その中で私が見た舞台は四季版のみなので、歌詞などを除いて基本的には四季舞台版の話です。また、フレンチ・ミュージカル舞台は「フレンチ版」と表記します。

さて、こちらが四季版のプロモーション・ビデオです。







◆ 原作によるあらすじ

1482年、パリのノートルダム大聖堂を舞台に繰り広げられる物語。
ノートルダム大聖堂の司教補佐クロード・フロロは、容姿が醜い捨て子のカジモドを拾って育てる。カジモドは、成長して大聖堂の鐘つき男となる。

ある時フロロはジプシーの踊り子エスメラルダに心を奪われ、理由をつけてカジモドに彼女をさらうよう命じる。しかし誘拐は失敗に終わり、カジモドは捉えられて広場で拷問を受ける。その時エスメラルダが水を差し出したことでカジモドは彼女に恋をするが、彼女が恋に堕ちたのは誘拐されそうになった時に助けてくれた王室射手隊隊長のフェビュスだった。

フェビュスにはフルール・ド・リスという貴族の婚約者がいたが、彼はエスメラルダと夜を過ごす約束をする。一方フロロはエスメラルダとフェビュスのことが気になってその後をつけ、エスメラルダと二人きりになったフェビュスをナイフで刺して逃げてしまう。その犯人だとして無実の罪を着せられたエスメラルダは絞首刑を言い渡される。カジモドは助けようと奔走するが、自身の愛をエスメラルダから拒まれたフロロの画策によって、彼女はとうとう絞首台の露と消える。カジモドはフロロを大聖堂の上から突き落とす。

フェビュスはリスと結婚。その数年後、モンフォコン墓地でカジモドと思しき遺体がエスメラルダの遺体を抱きしめる形で眠っているのが見つかる。


◆ 派生版3作品の大雑把なあらすじ比較

・フレンチ版: 原作におおむね忠実(上記のあらすじ通り)。
・アニメ版; ハッピーエンド。
・四季版: アニメ版を元に原作の要素を当てはめた感じ。


◆ 違いがある部分の比較

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グランゴワール:
・原作&フレンチ版に登場する詩人のグランゴワールは、物語を進行させる大きな役割を担っていますが、アニメ版&四季版には登場しません。ただ、グランゴワールのエピソードは、アニメ版&四季版の後半で登場します;

カジモドとフィーバスがエスメラルダを探して奇跡御殿(奇跡の庭)に侵入してつかまり、死刑にされそうになったところをエスメラルダに助けられる、というエピソード。ここは原作&フレンチ版では侵入してつかまるのは、カジモドとフィーバスではなく、グランゴワール。彼はつかまって死刑にされそうになりますが、エスメラルダに助けられ、そして二人は仮の結婚をすることになります。

ジャリ:
・エスメラルダが飼っている(というよりエスメラルダの友達?)ヤギのジャリは、原作とアニメ版に登場して良い働きをするんですが、さすがに舞台系2作品には登場していません。動物はさすがに舞台では難しいのでしょうね。


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四季版「ノートルダムの鐘」感想 (2017)

(1) 関連作品の概要
(2) カジモドの結婚
(3) エスメラルダとクロパンの火花な関係
(4) 神父と判事は似て非なるもの
(5) カジモドはなぜ「反逆」したのか
(6) 弟が示すフロローの道
(7) カジモドの名前の本当の意味
(8) 陽ざしの中へ






フランス凱旋公演CD発売!

「ノートルダム・ド・パリ」フランス凱旋公演のCDが出ましたっ!!

Notre-Dame de Paris 2017
VERSION INTEGRALE

作詞:Luc Plamondon  作曲: Richard Cocciante

収録歌手名
Esmeralda : Hiba Tawaji
Quasimodo : Angelo Del Vecchio
Frollo : Daniel Lavoie
Gringoire : Richard Charest
Fleur-de-Lys : Alyzée Lalande
Phoebus : Martin Giroux
Clopin : Jay


既にAmazon JapanではMP3でのダウンロード販売が開始されています。
(上記画像をクリックすると、Amazon Japanのページにジャンプします)

日本のアマゾンでCDの発売はまだなようですが、フランスのアマゾンではCDも発売しているので、欲しい方はこちらからどうぞ。

体裁は、初演版DVDと似た感じで、ハードカバーの本のような作りになっています(安定の紙表紙)。全曲ではありませんが、かなりの曲数の歌詞が写真とともに掲載されています。

個人的には、フルール・ド・リスの写真がソロでかわゆく映ってるのが掲載されていて嬉しい♪
今まではフェビュスと二人か、ちょっと情念が入った表情のものが多かったので(それはそれで良いのですが)。

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間違えないよう注意(1)
Amazonでは現在「Notre-Dame de Paris 2017」というタイトルになっていますが、CDカバーは「NOTRE DAME DE PARIS (VERSION INTEGRALE)」(ノートルダム・ド・パリ 全曲版)と書かれているだけで、「2017」等の文字は入っていません。つまり、他のCD(例えば初演版CD)と区別できるようなテキストがない状態です。歌手名は内側ページに記載されているため、お店でビニールがかかった状態では確認できません。裏表紙は曲タイトルがずらっと並んでいるので、例の2幕の曲順変更がわかっていれば、そこから確認はできますが・・・。

唯一、裏表紙の下のほうに小さな文字で「2017 Onze-Pomme Music」と書かれている部分だけが頼りですが、逆に言うとお店で買う場合でしかチェックできませんよね(--;)。

後はカバーの絵でしか判別できない状態なのですが・・・初演版CDなんかは中身が同じでケースの違うものが2種類存在しています。将来的に別ケースのバージョンがいつのまにか発売されてたら、もうワケわかんなくなりますよね(^^;)。おまけにこの2017年版は、カバー表紙が2005年韓国発売版と似てるし・・・(*こちらは「LIVE IN SEOUL 2005」と表紙に書かれています)。

間違えないよう注意(2)
上記はフランス発ミュージカル「ノートルダム・ド・パリ」(作詞Luc Plamondon、作曲Richard Cocciante)です。一方、劇団四季が日本語上演しているのは、Alan Menken作曲のディズニー舞台版ミュージカル「ノートルダムの鐘」。原作は同じユゴーの小説をベースにしていますが、ミュージカル作品としては別物です。

劇団四季版の「ノートルダムの鐘」も今年2017年3月にCDが発売されていますが(6月には海宝直人版CD発売予定)、カバー表紙が我らがフレンチ・ミュージカル版と結構似てるんですよね(^^;)。特に2013年発売の韓国語版CDのジャケットと酷似しています。


↑2017年劇団四季版「ノートルダムの鐘」CD (Disney musical "The Hunchback of Notre-Dame", Japanese version CD)


↓フレンチ・ミュージカル「ノートルダム・ド・パリ」のCDたち (French Musical "Notre-Dame de Paris" CDs)
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(左上)2013年韓国語版 | (右上)2017年フランス語版
(下)2000年英語版


鐘の斜めのアップの絵は、1998年に初演されたフレンチ・ミュージカルの「ノートルダム・ド・パリ」が古くから数多くの公演やCDで使っています。初期の頃はエスメラルダの絵とバックがめらめら燃える炎のものが使われていましたが、2000年発売の英語版CDをはじめ、ポスターではもうかなり前からこの鐘の絵が多く使われるようになっています。
フレンチ版では舞台で「鐘の精」に扮したアクロバットチームが吊り下げられた大きな鐘の上に乗って鐘を左右に大きく動かします。つまり、あの絵と同じ動きが舞台で印象的に存在しているんですよね。

ディズニー舞台版は、1999年頃にドイツで上演された後、かなり長いブランクを経て2013年にアメリカのオフ・ブロードウェイで上演されて今に至っています。ディズニー・アニメ版も含めて、個人的にはこの「斜めに傾いた鐘のアップ」の絵をディズニー版ノートルダム作品のポスターやCDでお目にかかったことは、四季版以前ではなかったんですよね・・・(私が知らなかっただけという可能性ももちろんありますが)。

フレンチ版は現在20カ国弱で上演されている世界的大ヒット作で、アジアでは何度も上演、2013年には日本でも上演されています。四季の皆さまがこの作品をご存じなかったはずはないと思いますし、原作が同じの先輩格のフレンチ版がどういうポスターを使用してきたか調べなかったはずはないと思いますし(東京オリンピックのエンブレム問題もありましたしね)、テキストベースで画像検索すればさくっとたくさん出てくるのでこの鐘の絵を知らないはずはないと思いますし・・・。

それでなくても間違えやすい作品やCDが、さらに間違えやすい状態になったということだけは確か(えーん)。四季版のCDジャケットを使ってディズニー韓国語版CDが出たら、私には区別がつかないレベル。

(1)も(2)も、とにかく皆さま、ご注意くださいね。


(6) ノートルダム凱旋公演観劇記 ~ キャストの感想 ~

ダニエル・ラヴォワ(フロロ)の演技についてはこちら⇒ (「フロロとカジモド」)でたっぷり語っていますので、どうぞご一読を。




彼以外のキャストについては、いつもと同様初見のキャスト中心です。
今回の凱旋公演はスタートから1週間はファーストキャスト・オンリー上演。そのため、私が見たのは全てファーストキャストです(未見のキャストは見てみたかったなあ)。全体的に見て、キャラクターのイメージにぴったりな王道派タイプの役者揃いという印象です。

Hiba Tawaji (エスメラルダ)
アルジェリア出身のタワジちゃんは、プロモーションの動画や写真で見ていても、エキゾチックな雰囲気たっぷりでしたが、舞台でもそのイメージ通り。演出家ジル・マウがこの作品で目指す「異国感」がとても強く感じられた気がします。そしてセクシーかつキュート。

カジモドが鞭打たれるシーンで、エスメラルダは彼に水を差しだします。クロパンに促されて歩み寄ろうとするも、タワジちゃんのエスメラルダは大きく躊躇し、クロパンの顔を見つめ、もう一度クロパンに促されてカジモドの前に進み出る・・・という流れ。

ここ、役者によってはほぼ何も躊躇せずに渡す場合もありますが、タワジちゃんはかなり戸惑っていました。ちょっと怖がっているというか。こういうところで役者によるエスメラルダの個性が出ますね。躊躇しない場合は女王様的な雰囲気が強まりますが、こういう演技だと等身大の感情が感じられて、より彼女に感情移入できました。



Jay (クロパン)
プロモーション動画などで見ている時には特に何も感じなかったのですが、実際に見てみて一番「良い~!」と印象が変わったのがジェイ。動きも歌もとてもよかったです。でも、どういう特徴があるんだろう・・・とずっと考えてみたけど、よくわかりませんでした。王道タイプ、っていうくらいかな。兄貴肌というよりは自分で戦う戦士タイプ。そして、瞳の奥に垣間見える絶望の色・・・どこか、もう俺たちに望む世界は手に入らないんじゃないかと思いつつ、でも、それでも戦うんだ、というような感じ。



Angelo Del Vecchio (カジモド)
「フロロとカジモド」のところでも書きましたが、アンジェロの演技も歌も素晴らしかったです。力強い、しっかりした歌声が彼の魅力ですね。アンジェロのカジモドは今回が初めて。(台湾でクロパン役では見ました。近藤勇みたいな兄貴タイプのクロパンが素敵で強く印象に残ってます♪)

実は私、彼が20代だと思ってなくて・・・(1991年生まれの26歳)。カジモドの実年齢に近いのですが(笑)、いい意味で若さを感じさせなかったです(素顔のお肌はツヤツヤしてますけどねw)。その背中にしょったカジモドの哀しみを迫るように訴えかけてくる歌声。
そしてフロロといる時にはワンコになっているカジモド(^^)。



Alyzée Lalande(フルール・ド・リス)
アリゼちゃんのリスも、やっぱり王道タイプだと思います♪ 最初は純情可憐、後半ではきりりとクール。
初代リスのジュリー・ゼナッティのように「R」の音を響かせるような歌い方ではないので(というか、ああいう歌い方をするのはジュリーだけかも・・・)、怨念のようなものは感じませんが、冷ややかにフェビュスを見下ろす視線がよかったです。

今回、衣装が変わって華やかさが加わり、可憐な雰囲気の時には可憐さが、2幕のクールな演技にも合う衣装でした。
でも、新衣装でもどうも下着感があるなーと思っていたら、今回もノースリーブなんですよね。当時の貴族の娘がノースリーブはないと思うんですけど、どうなんでしょう。



Martin Giroux(フェビュス)
ちょっと鳩胸?なフェビュスでした(太ってるとは思わないけど、胸周りがごつい印象が)。
そして、アジアツアーのイヴァンのフェビュスのように、真面目に悩むこともなかった(←当たり前なんですが、なぜか寂しい(笑))。そういう点で、彼も王道タイプのキャラ作りなのかなと思います。
ノートルダム公演が始まって様々な記事が流れてきたのを見ていると、良かったキャストの中に彼の名前も結構挙がってました!



Richard Charest (グランゴワール)
お布団シーン(変更点)等でもういろいろ書いてますが・・・Richardののびやかな歌声も素敵でした~♥

Thank you Julie Lagier for these photos ! (写真をクリックすると、Julie Lagier さんのFacebookページにジャンプします。他にもノートルダムの素敵な舞台裏写真を見ることができるので、ぜひどうぞ!)


さて、今回コッシアンテ先生をお見かけしたので質問させていただいたのですが、今でも日本語公演を考えておられるとのこと!(フランス語公演について突っ込んで聞かなかったので不明ですが・・・)日本語版公演、フランス語版公演、それぞれ日本で実現することを祈りましょう!

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(左から)リシャール・コッシアンテ(作曲)、リュック・プラモンドン(作詞)、ダニエル・ラヴォワ(フロロ)


「ノートルダム・ド・パリ」は永遠に不滅です!
日本語版、フランス語版が来ることをお待ちしています!

    ~ 「ノートルダム・ド・パリ」 2016年パリ凱旋公演観劇記 終わり ~



ノートルダム凱旋公演2016観劇記
(1) 凱旋公演に至るまで
(2) フロロとカジモド
(3) フロロの転換点
(4) 演出の変更点
(5) 写真
(6) キャストの感想





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Profile

Mew

Author : Mew

2013年来日公演したミュージカル
ノートルダム・ド・パリ」、及びフレンミュージカルを応援中!ノートルダムでオリジナル・グランゴワールを務めたブリュノ・ペルティエも熱く応援中!


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