ノートルダム・ド・パリ応援隊

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ノートルダム・凱旋ツアー感想 (2017 & 2018)

このたび2018年9月にカナダ・モントリオールで「ノートルダム・ド・パり」の公演を見に行ってきました。
実は2017年10月にもフランス・カーンでのノートルダムを観劇したのですが、感想をまだアップしていなかったので、まとめて書きたいと思います。

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「ノートルダム・ド・パリ」生き字引のリシャール・シャーレ。出演回数1000回突破!!おめでとうございます!!

2016年秋のフランス・パリの凱旋公演から、ほぼ1年おきに見ていることになります。ファーストキャストは、フルール・ド・リス役はキャスト変更がありましたが、それ以外は凱旋公演から変更なし。(リス役のAlyzée Lalandeちゃんが私にとっての一つの理想形のリスだっただけに、個人的にはとても残念・・・。グリースに主役で出てたんですね・・・←今知る)

総じて新人組(2016年から参加のファーストキャスト)が皆、年を経るごとにはっきりとうまくなっていて、そこが、時間を置きつつ継続的に見る醍醐味でもありました。

特に印象的だったのは、フェビュス役のマルタン・ジルー。2016年のスタート時は、「フェビュスっぽい」感じだったのが、2017年にはしっかりと「フェビュス」になってたんですよね~(^^)。もちろん最初からよかったんですけど、少し硬さがあったのが、1年後には歌も動きもすっかり堂に入ってました。

そして今年はさらにパワーアップ!「引き裂かれる(デシレ)」の歌は、二股かけてる男の自己中ソングなんですが、自己中感全然ないけど(笑)、パワーで押して押して引き裂かれてる感を表現していて、すごいすごい!ラストの「デシレ~~」部分は圧巻!
そしてその後の「ベル(美しい人)」は、「デシレ」とはうって変わって、艶のある美声。ちょっとそれ卑怯だわ(笑)。

2016年スタート時に同じ日に見た知り合いが「彼の目がエロくて(誉め言葉)」と言ってたのですが、今までそれがわからなかったんです。そして今回、フェビュス登場の冒頭のエスメラルダとかを見るシーンでその表情をやっと見ることができました。(角度の問題と、私の側がどこを見てるかに寄りますね)。いやー、エロいわ~~~(誉めてる)。マジでフェビュス(笑)。

そして、「愛の谷」でエスメラルダとベッドにいる時には、「お前をモノにしてやるぜ」的なちょっと野獣のような瞳(ある意味これもエロい)。

多彩なフェビュスを、しかもフェビュス感たっぷりに見せてくれて、そこが嬉しかったな~~(^^)。

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マルタン・ジルー&ダニエル・ラヴォワ

そして、進化を続けているのは、エスメラルダ役のイバ・タワジもカジモド役のアンジェロ・デル・ベッキオも同じ。この二人はスタート時から既に完全にできあがっていたけど、1年経って、さらにパワーアップした感じ。
そして、さらにその一年後もモントリオール公演では、パワーアップしたなーっていうより、演技に深みと幅が加わって、うるうるさせられました・・・。

やっぱり舞台に立ち続けるって大切なんだと、ものすごく実感。

実はカーン公演では、公演回数は少なかったとはいえ、ほぼ全部ファーストキャスト・オンリー(リス役だけ一度セカンドでした)。そういえば、「ロビン・フッド」をマルセイユで見た時も、3日とも続けてファースト・キャストのみ。

フランスの地方公演では基本的に、あちこち多くの都市は周るけれど公演日数は数日だけ、というパターンが多いんです。日本のように4大都市で長めの公演というのと逆パターンと言えるかもしれません。(パリやモントリオールなど大都市ではロングランしますが)。

そういう公演形態で、都市ごとにほとんどファーストキャストだったら、セカンドキャストが舞台に立つ機会がほとんどないんじゃないのか・・・と心配になりました。パリのスタート時は1~2週間はファーストキャストで行くと聞いていたので、ふんふんなるほどと思っていましたが、カーン公演ではまだ見たことのないセカンドキャストを見るのも楽しみにしていたのに、ほぼ空振り。残念であると同時に、人材育成のためにももっとセカンドを出してほしいなと思いました。特にファースト新人組の毎年のレベルアップを感じたので、余計に・・・。

モントリオールではようやくセカンドキャストを見る機会があって、新たに見たのはグランゴワール役のフロ・カーリ Flo Carli とエスメラルダ役のElhaida Dani(エルハイダ・ダニって読むんでしょうか)。最初は「ちゃんと歌えるかなあ」とドキドキしてたんですけど、歌いだしたら「心配して損したわ!」くらいな歌声で、二人ともとても良かったです。ダニちゃんは、エキゾチックでミステリアス系エスメラルダ。フロ君は、さわやか系グランゴワールで、動きとかところどころファースト・グランゴワールのリシャール・シャーレっぽい。さすが日々目の当たりにしているだけに(^^)。そういえば、リシャールもアジア初演当時友達が「さわやかさん」と呼んでいたなあ。

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Daniel Lavoie & Flo Carli

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Elhaida Dani (Esmeralda) & Richard Charest (Gringoire)

ただ、セカンドキャストは出番が少ないからか、動きが硬かったり、音楽的につまづきがあったり、ファーストとの差が多かれ少なかれありました。これは今回見たどのセカンドキャストでもそうだった、というのが個人的にはショックなことでもあり・・・。やっぱり舞台に出続けるって大切なんですねえ。

あ、セカンドで音楽的な問題を感じなかったのが、フェビュス・セカンドのイヴァン・ペドノー!というより、さらに進化してた!!彼は日本やアジア公演でファースト・フェビュスだったのですが、地元ケベック公演でマット・ローランとともにセカンド・キャストとしてカムバック(ケベック公演のみかどうかは不明)。

彼の真面目に頭抱えて悩むフェビュスが密かにツボで、好きだったのですが・・・真面目さが影を潜めて(デシレは上記のマルタンと同じ感じ)、そして歌声や歌い方にすごく幅が広がっててびっくり!!日本公演以降アジア公演など何年もやってましたが、その時には特に変化は感じなかったんです。安定のうまさが続いている、という感じで。

彼はケベックでテレビ番組に出演したり、ソロコンサートも行っていました。それが彼の演技や歌い方に新たな魅力をプラスしたんでしょうね。芸の幅を広げるってこういうことか~って思いました。

◆ フランス・カーン Caen公演 (2017年)

このカーン公演の目標は「グランゴワール以外を見る!」でした(←どんな目標だよ)。

もちろんグランゴワール以外も見てるんですが、ついついグランゴワール見てるし、お布団シーン(「フェビュスという言葉」)では、お布団をくるくる丸めて舞台袖に消えていくグランゴワールを最後まで見ていて、既に次の歌を歌いだしてるエスメラルダをガン無視してたんですよね・・・(^^;)。

そしてカーンでは、無事!!初めて!!本公演で「太陽のように素敵」を歌っているエスメラルダを最初から見ることができました!!(←結構勇気がいった)

ああ、ごめんね、エスメラルダ。やっと君をちゃんと見れたよ・・・♪

そしてこれはその次のモントリオール公演でですが、ようやく「カテドラルの時代」でバックがどんな動きになっているか、ガーゴイル像が壁から出てきて、その後の部分がパタンってドア形式でふさがれて壁になるとか、18年経って初めて知った!!そんな風になってたんか(笑)。

しかし、この「グランゴワール以外を見る」という目標が、実は思わぬ大きな収穫につながりました。

それは2幕の最初の曲「フィレンツェ」。
これは、グランゴワールとフロロが壮大に1482年当時の世相を語る歌。ユゴー先生の原作「これがあれを滅ぼすだろう」をベースに書かれていて、実際にその言葉も歌の中に出てきます。

カーン公演でこの歌を見ていた時、たまたま私の座席はフロロの立ち位置に近く、グランゴワールは逆サイドで少々見にくい位置。そこで思い出して、「そうだ、今回は『グランゴワール以外を見る』が目標だったんだわ・・・」ということを思い出し、見やすい位置にいたダニエル・ラヴォワのフロロをそのままずっと見続けることにしました。
(注:今までもこの歌では、フロロが歌えばフロロを、グランゴワールが歌えばグランゴワールを見ていたんですよ)

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Daniel Lavoie & Richard Charest

そして・・・見ていて、はっと気が付きました・・・・・・

ダニエルのフロロは笑わない・・・・!!!!!!!!

時折不服そうな顔を見せ、グランゴワールとは対照的な表情のフロロ。
日本やアジアで見てきたフロロは、この歌の中で時折グランゴワールの気持ちと寄り添うような表情を見せるのですが、ダニエルは全く微笑まない。

そして、それに気が付いた時、この歌の真意がすとーーん!と飲み込めたんです。
そうか・・・フロロは社会の新たな変化に拒絶反応示して、グチってるオヤジなんだ・・・!

今の世の中でもそうですが、年配の人ほど新しいものに懐疑的だし、若い人ほど新しいものを歓迎しますよね。

つまり、グランゴワールは社会の新たな変革の波をプラス方向で捉えている。まっすぐ前を向いている。
フロロは同じものをマイナス方向にネガティブに捉えている。ずっと後ろを向いている。
新しいものを求める詩人は未来を見つめ、保守的になりがちな聖職者は過去を見つめている・・・。
もっと踏み込んで言うなら、「これがあれを滅ぼすだろう」の「これ」がグランゴワール側で、「あれ」がフロロ側、と言えるかもしれません。

(フロロ)  
フィレンツェのことを話してくれ ルネサンスのことを
話してくれ ブラマンテや地獄篇のことを
(グランゴワール) 
フィレンツェでは こんな話が
大地は丸く  世界にはもう一つ大陸があるかもしれないと

船は大海原へ向けて旅立った
インド航路への扉を求めて
(フロロ)      
ルターは新約聖書を書き直すだろう
そして我らは分裂する世界の暁にいる・・・


その後の歴史を知っている私たちにとって、ルネサンスは停滞していた中世の殻を破った社会的な流れ、としてポジティブに捉えているところがあるので、なんだかフロロが明るい話題を振っているようにも思えますが・・・。
笑わないフロロを見ていて思うのは、彼はルネサンスを「明るい未来」だなんて思ってないということ。
ブラマンテやダンテの地獄篇の話を出しているんだから、ある程度のことは知っている。でも敢えて、グランゴワールに言わせている。

するとグランゴワールが希望に満ちたまなざしで語るのは、「大地が丸い」だとか「もう一つ大陸があるかも」とか。でも当時からすれば、「何ゆーてんねんこいつ」的な内容じゃないでしょうか。(もし今「もう一つ未知の大陸がある」なんて言う人がいたら、眉唾と思いませんか(^^;))。

するとフロロは応えて、ルターの話をします。時空系列的には、ルターはまだ生まれていないので当時のフロロが知っているわけはないのですが、そこは物語として許容範囲。

大事なのは、ルターが宗教改革者ということ。そんなルターの存在は、批判される古い世界の側にいるフロロとしては脅威ですよね。新約聖書を書き直す、という言葉だけを見ると、当時ラテン語で書かれていた聖書を民衆にもわかりやすくドイツ語に翻訳した、というポジティブ視線になりますが、ルターの宗教改革を思えば、カトリックの聖職者サイドにいるフロロにとってはネガティブ視線の話になりますよね。

このサビの部分はグランゴワールとフロロのデュエットとして歌われますが、二人のものの捉え方の違い、詩人と聖職者という立場の違いで、同じ歌詞が全然別の意味になる・・・

・・・というような諸々のことが、ダニエルのフロロの演技を見て、ようやく飲み込めた!!(←遅い)
日本公演以降アジア公演を見続けてきた友達が、この歌を「禅問答のよう」と言っていたことがあるのですが、笑わないフロロだとこんなにもすとーん!ってわかるものなのか、とちょっと衝撃。

演技としてはとても単純なことなのですが、改めてダニエルの解釈の深さを感じていました。

ダニエルごめん。今まであなたのカムバックを「オリジナルキャストだから」と思ってきたけど(いやそれも大きいけど)、違うんだ・・・。
たまたまオリジナルキャストに入ってた人、ではないよね。こういう深さがあるから、この大事な公演のファーストキャストに選ばれたんだ・・・。そして、だからこそ凱旋公演スタート時のパリで、毎夜のように舞台に登場しただけで拍手がおこってたんだ・・・。

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フロロ衣装の後ろ姿

カナダ・モントリオール公演 (2018年)

ダニエル・ラヴォワ(フロロ)

モントリオール公演での目標は(←いちいち目標を立てる必要はない)、カーン公演でダニエルの演技をもっときちんと見なくては!と思ったので、「ダニエルのフロロを(全部)見る!」でした(笑)。

で!お着換えシーン!!(←既に楽しみの一つになっている)
ダニエルがちょーーーーっとだけ慌ててる感があった(≧▽≦) ←嬉しいらしい
そして、脱いだ司祭服を、パリとかでは中央のほうに向いて足元に投げつけていたのが、舞台脇のほうに向かって投げつけていた!! ←やっぱり中央にあると邪魔らしい
それでも、今回は司祭服を両手で高く持ち上げ、ばーん!!と強く床に投げつけてました。その前後で、「司祭としての顔」と「それを脱ぎ捨てた素顔」という対比の構図はきちんと表現しているところがさすが。

で、今回2夜めで見たセカンド・フロロの時は、ここで暗転・・・しばらく暗転のまま・・・。
あれ?ここって暗転したっけ?・・・ああ、でも脱ぐ時間が必要か・・・と思ってるうちに少しずつ明るくなってきたのですが、まだ両手の袖が脱げてない( ̄□ ̄;)。歌いだすまでにはきちんと脱げててほっとしましたが、ちょっとバタバタ感がかわいいわ~(笑)。ただ、やっぱり服をたたきつける感はなかったですが。

そして、3夜めのダニエル・フロロでは暗転はなく(少し暗くなったけど)、マイ初日と同じ感じでした。
以上お着換えシーン報告でした。

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さて、今回フロロをいろいろ見て思ったのは、「ダニエルのフロロには『男の恋心』を感じる」ということでした。

例えば、「神父であること 女性を愛すること Etre prêtre et aimer une femme」の歌。神父なのに女性を愛してしまったフロロの切ない苦しさがダニエルのフロロからはとても強く伝わってきます。ダニエルは、「aimer エメ(愛する)」の部分を強く伸ばし、狂おしそうに歌う。そこがせつない。

でも、それだけじゃないんですね。この歌の最後が「aimer une femme (女性を愛する)」の「femme (女性)」なのですが、この「femme ファーーーム」という部分、ダニエルの歌い方はその後半がすぅーっと柔らかく優しくなって終わります。「女性」、つまりエスメラルダを愛している気持ちがふわ~っと伝わってくるんです。言葉を大事にして歌っているから、感情もより深く伝わってくる感じ。

あるいは後半、サンパピエと警察隊の争いの場面。クロパンが死んで、怒りに震えるエスメラルダが、舞台脇に立っているフロロのところに行ってその怒りをあらわに見せるのですが、その時のダニエルが、驚きと困ったような表情。

・・・・いやいやいや、これ全部アンタがやったことだからね~?

と心の中で大きく突っ込んでたんですが、そこではっと気が付いて・・・

・・・そうか・・・それがわからないからこそ、フロロはああいうことをしてしまったわけか・・・(涙)

・・・と、またそこで大きく納得。


3夜めのダニエル・フロロは、初日と同じ演技だったのですが、私の見る位置が違っていて・・・。悲しそうな表情で、エスメラルダがそばから離れてからも彼女をずっと見続けているフロロ。舞台は警察隊とのもみ合いで、かなり動きのあるシーンなのですが、上手の端にいるダニエルのところだけが、孤独感をしょっていた・・・ライティングとか特にあたってたわけではないのですが。エスメラルダのことを見続けてしまうフロロの恋心と悲しさをとても感じました。


そしてもう一つ印象深かったのは、フロロが檻に入れられたエスメラルダに迫って襲い掛かるシーン。
エスメラルダが「あっちへ行って!」と叫びながらダニエルの胸を両手で全力で押すと、ダニエル・フロロは、その自分の胸に軽く両手をあてて驚きと喜びを表現。エスメラルダの手のぬくもりを、「ああ・・・」と感動して感じている。そうか、エスメラルダに触れられたのは初めてなんだ・・・。全力で拒絶されてるんだけど、それでもエスメラルダの手のぬくもりが、そうか、そんなにも嬉しいんだ、フロロ・・・(涙)。女性を襲おうとするなんて行動としてはダメダメなんだけど、彼の良くも悪くも彼女を愛している気持ちが伝わってきて、せつない・・・。

そしていつもながら・・・クライマックスで大聖堂の上からカジモドとエスメラルダの処刑を見つめるシーンは圧巻。本当にダニエルのフロロは哀しい。カジモドも哀しい。カジモドはフロロを大聖堂から突き落とすけれど、憎しみじゃない。それもあるかもしれないけど、これは哀しみからなんだと思わせられる、そういう演技。

ダニエルが歌うと、フロロのソロ曲は2曲とも歌い終わると客席がヒューヒュー!ってなります。この2曲、ダニエルで既に何回も聞いたけど、今も胸が締め付けられ、そしてそれは私だけじゃないんだなあと感じます。

ある記事でダニエルの演技を、今風に書けば「神ってる」と書かれてるのがありました。(普通に書けば「神がかり的に素晴らしい」)
特に3夜めはダニエルはじめ、全員神ってる感じだったなあ。リシャールとダニエルの「フィレンツェ」もデュエット部分で声の重なりが大変美しく、二人の演技の対比もあって、すごくよかったです。


イバ・タワジ(エスメラルダ)&アンジェロ・デル・ベッキオ(カジモド)


モントリオール公演では、エスメラルダのタワジちゃんと、カジモドのアンジェロの演技がさらに深みが増していました。

「僕の家は君の家 Ma maison c'est ta maison」、これは大聖堂に逃げてきたエスメラルダにカジモドが「自分の家と思っていいんだよ」と優しく歌う、二人のデュエット曲。

ここでエスメラルダが「私はまだあなたを見るのが怖い時もあるけれど・・・」という歌詞があります。この時のタワジちゃんのうしろめたそうな表情と、自分の顔をそむけるアンジェロの悲し気な表情。どこがどう特別なのかはわからないけれど、そのあたりからじーんときて、その後二人が心を触れ合わせて笑顔で歌いあげていくあたりで、涙うるうる・・・。

・・・いや、これ泣くような歌じゃないんだけど・・・

と思ってました。この歌で涙ぐんだのは初めて。

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それからクロパンが亡くなる時のタワジちゃんの表情が圧巻だった!!
クロパンが殴られて倒れ、そこに駆けつけてクロパンを見ているエスメラルダ。おろおろするというより、「何?これは何なの?」というような、眉間にはっきり皺をよせ、驚きと混乱と怒りを同時に表したような顔。普段柔和な雰囲気のタワジちゃんが、こんなすごい表情ができるのかと、驚き。
そして、クロパンが息を引き取ると、そこから悲しみの表情に変わっていく。そして、怒り。
エスメラルダのこういう表情は初めて見た気がします。

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そして、すごく好きだったのは、捉えられていたエスメラルダをカジモドが檻をやぶって皆を救出した後のシーン。サンパピエたちも一緒に一列になって大合唱になるのですが、その時真横にいるカジモドをエスメラルダが嬉しそうにじーっと見つめてるんですよ。体は正面を向いてるけど、顔ははっきりカジモドに向けて。その瞳は恋しはじめた乙女だった・・・。

2夜めのセカンド・エスメラルダは特にそういう部分はなく(たぶん代々のエスメラルダもそうだったと思うけど)、3夜めのタワジ・アンジェロ組は、今度は二人でずーっと見つめあってた(≧▽≦)。

二人はラストで、原作通りに一緒に永遠の眠りにつきます。原作だとエスメラルダはカジモドと一緒で寂しくなくてよかったね、という程度なのですが、このタワジちゃんのカジモドに恋した表情etcを見せてもらうと、二人一緒でよかった感が大幅にアップ。

そして、3夜めで気が付きましたが、こういうシーンのあった後で、エスメラルダは「フェビュスがきたら私がここにいるって言ってね」とカジモドに頼んで眠りにつきます。そして、カジモドの「この世はなんて不公平」の歌に続くんですね。フェビュスはハンサムでお金持ちで、自分は醜く、何も持っていない・・・。

二人の関係性がうまくいってる、と感じるシーンの後だけに、このカジモドの魂の叫びがより深くつきささるんだ・・・ということを、今回初めて感じました。アンジェロ・カジモドのこの歌は絶唱で、感動ものでした。

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Angelo Del Vecchio & Jay

ジェイ(クロパン)

ジェイは凱旋公演スタート時から、「このクロパンいいわ~~~」と思ったものの、「どういいのか」が具体的に言葉が出てこなくて悩んでました。言葉に出かかってるけど、出ない感じ(笑)。何回見てもそういう感じなので、途中でもうそういうこと深く考えないようにして見てましたけど。

そして、モントリオールの3夜めにしてやっと!!彼のクロパンが表現しているのは、「渇き」なんだ・・・と気が付きました。
絶望からくる心の渇き。絶望してるけど、それでも挑んでいる、そんな感じ。声も目の表情も。
声はよく響いて、動きはシャープ。王道タイプの、かっこいいクロパンだなあ。

・・・これでようやくすっきりした(笑)。

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Richard Charest & Jay

彼についてはあまり書いてないけど、ほんとーに良いクロパンなんですよ~。
彼の曲はダンサーやアクロバットが出てくるシーンが多く、そちらを見ようと目標をたててるのに、気が付いたら目がジェイを追ってしまってることもしばしばでした。

イデス (フルール・ド・リス)

2幕目でフェビュスが「君のもとに帰るよ」を歌ってる時のイデスの表情がとても印象的!
驚きと悲しみと怒りが混じった、なんともせつない瞳。

この歌って、フェビュスの浮気告白ソングなわけで、それを聞かされてるリスの気持ちがとてもよく伝わってきて胸をしめつけられました。歌声も素敵でしたよ!

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Idesse (Fleur de Lys) & Flo Carli (Gringoire)

リシャール・シャーレ (グランゴワール)

リシャールの「ノートルダム・ド・パリ」出演回数が1000回に達しました!!
おめでとうございます~~~!!!!
生き字引のページ数がさらに増えていって、本当に素晴らしいです。

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今回、リシャールの声を聞いていて、あれ?と思ったことがありました。

・・・リシャールの声が変わってきてる・・・

今までもリシャールの声は伸びやかな美声だったけど、それにさらに艶が増してる感。
例えて言うなら、年数を経て、磨き込まれて艶と深さが増した漆黒の漆・・・。
(↑漆黒の漆の盃に酒を入れ、そこに月が映っているところを想像してください)

私が彼の声を初めて生で聞けたのは結局日本公演だったけど、そこから特に変化を感じたことはなかったんですよね。
もちろん年数の問題だとは思うけど、なんだか2017年フランス凱旋公演以降でさらに大きくスケールアップしてきている気がします。



モントリオール公演のマイ・ラストはファースト・キャストが揃いました。
セカンド・キャストもそれぞれにいいけれど、やはりファーストは光ってますね。今回のこのキャストも一つの完成形だなあと思って見ていました。

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カテコ歌ラストの「la fin de ce monde (ラ・ファン・ドゥ・ス・モンド)」の「モ~ン」の部分を歌っていると思われます


ノートルダムは2018年暮れ~2019年年明けまで、パリのパレ・デ・コングレ劇場で祝20周年記念公演をした後、2019年1月にはロンドン公演をやります。日本からはパリやロンドンは行きやすいほうだと思うので、この機会にぜひ!!

[2018年10月5日]

Comment

ありがとうございます

急にすみません。
2018年終わり〜2019年始めまで、パリ20周年公演の情報、本当に助かりました!
英語で探すと1月のロンドン公演しか出てこず、フランス語ができないもので、途方にくれておりました。
無事にパリにて楽しめます。ありがとうございました!!!
  • posted by まき
  • 2018.11/19 03:53
  • [Edit]

まきさんへ

パリ公演行かれるのですね(^^)
チケット等で困ったことがあったら、遠慮なく言って下さいね!楽しんできてください(o^^o)
  • posted by Mew
  • 2018.11/19 22:40
  • [Edit]

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Mew

Author : Mew

2013年来日公演したミュージカル
ノートルダム・ド・パリ」、及びフレンミュージカルを応援中!ノートルダムでオリジナル・グランゴワールを務めたブリュノ・ペルティエも熱く応援中!


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